実践編2 千住の1010人 in/from 2020年
「野村誠 千住だじゃれ音楽祭」の一環として2020年度に開催予定であった、1010(せんじゅう)人の演奏者が足立区千住(せんじゅ)に集う大規模参加型コンサートに向けてスタートした広域連携の実践プログラムです。
隅田川流域の3区(足立区、墨田区、台東区)の行政と市民、アーティストが協働し、隅田川を全面的に用いたコンサートを実現すべく、草の根ネットワークの形成と人材育成に取り組んできました。
「in 2020年」から「from 2020年」へ
当初は「千住の1010人 in 2020年」と題した参加型コンサートの開催に向けて、3区の自治体職員や芸大生、アートマネジメント実践者からなるコアメンバーを中心に対話と調整を行い、1010人の演奏者を集める手立てや広報連携の検討、船での演奏実験、各区での企画発表会などを実施してきました。
その後、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、2020年度の実地開催は中止を余儀なくされましたが、オンラインや一部対面のハイブリッド方式で活動を継続。1010人の演奏者が一堂に会する一日限りのイベント(in 2020年)ではなく、今の時代を映し、時間や空間を拡張した「千住の1010人 from 2020年」へと事業方針を転換して、再始動しました。
文化芸術活動の転機となった2020年という時代から、2021年以降の参加型音楽の可能性を考えともに実践しています。
千住だじゃれ音楽祭 とは
2011年度より足立区との協働により実施しているアートプロジェクト「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」のプログラムのひとつです。作曲家の野村誠をプログラム・ディレクターに迎え、「だじゃれ(駄洒落)」から生まれる新たな音楽の可能性を探求する、市民とともに作り上げる音楽プロジェクトです。「だじゃれ」という言葉遊びは、一見無関係な言葉どうしを、音の要素の類似によって半ば強引に結びつけてしまうパワーを持っています。「だじゃれ音楽」は、それを活かした新しい作曲方法の開発でもあります。
特設ウェブサイト: https://aaasenju.wixsite.com/dajaremusic