広報ワークショップ
効果観察ワークショップ
ゆるゆるミーティング 足立区/墨田区/台東区
リハーサル 足立区/墨田区/台東区
実施プログラム 足立区/墨田区/台東区
3区合同振り返り

広報ワークショップ

日時:
2019年 8月31日(土) 14:00-17:00

会場:
東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 大講義室(上野)

参加人数:
11人

実施内容:
ムジタンツの活動、プログラムなどを伝えるために、講師に阿南一徳氏(東京藝術大学演奏芸術センター准教授)を招き、「広報」についてのレクチャーを「宣伝」と対比しながら実施した。レクチャーに加えて、架空のコンサートをモデルに広報のロールプレイも実施した。

様子:
アトリエ・ムジタンツの受講生に事務局メンバーも加わって、ともに受講した。参加者はそれぞれ漠然と「広報」という言葉を解釈していたが、「宣伝」と対比しながら説明を受けることで、「広報」の意味を細かく知っていった。また、架空モデルでの広報をそれぞれが考え、発表して共有し合うことで、「この場合には?」「こういう場合も考えられない?」というような、複数人で学ぶことの特性も盛り込まれた講座となった。

(文:石川)

効果観察ワークショップ

日時:
2019年 9月17日(火) 18:45-21:00

会場:
東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科 大講義室(上野)

参加人数:
16人

実施内容:
ムジタンツの活動について分析、効果測定につながる考え方を知り、ワークショップを準備・実施する上でどのような点に注意するかなどを学ぶため、講師に苅宿俊文氏(青山学院大学学習コミュニティ研究所所長・同大学社会情報学部教授・東京藝術大学非常勤講師)を招き実施した。レクチャーに加えて、コンセプトワーク(考え方を伝えるためのミニワーク)もいくつか行われた。

様子:
受講生と事務局メンバーとで、ともに受講した。ワークショップで特徴的に現れる「グループで学ぶことの意義(≒社会構成主義の学習観)」、「最初はできないことを支援者や仲間とともにできるようになっていくという考え方(≒発達の最近接領域)」というような学習理論について学んだ。理論や用語などは耳慣れないものもあったが、実際に少し動いてみるようなコンセプトワークを挟みながら解説がなされたため、ワークショップの実際と理論とを少し結びつけながら捉えることができた様子であった。

(文:石川)

ゆるゆるミーティグ

足立区

2019年 11月11日(月)、12月1日(日)、12月25日(日)

初回のゆるゆるミーティングでは、それまでに足立区(シティプロモーション課・子供の貧困対策担当課・教育委員会)の担当者とお話ししたことを受講メンバーの皆さんと共有することから始めました。
公募ではなく、児童養護施設、母子生活支援施設などを訪問し実施するプログラムを念頭においてスタートしました。実施先となった母子生活支援施設を訪問し、スタッフの方とお話ししたことを受講メンバーと共有して、どのようなプログラムにするかディスカッションを重ねていきました。

(文:石川)

墨田区

2019年 11月12日(火)、12月26日(木)、12月30日(月)

初回のゆるゆるミーティングでは、実施先の興望館保育園での打ち合わせ内容を共有した後に、5,6歳が理解する内容は一体どんなものだろう?例えば「よく聴く」ということをテーマにしてはどうか?演奏家と合奏ができるコーナー?手拍子で演奏に参加してもらう?など、自由にアイディアを出し合い、ディスカッションを行いました。コンセプトから考え始めるメンバーもいれば、具体的にこの曲を用いてはどうだろうと考えるメンバーもいて、アイディア出しのスタートの方法も皆それぞれでした。
保育園の先生方のご好意で、実施前に普段の園児の様子を見学させてもらえる機会を得たことから、ムジタンツを実施させてもらえる素地が十分に整っていることがわかって来ました。そこで、公開講座「藝大ムジタンツクラブ 音楽と数字」のプログラムを下地に、作曲家バッハの音楽を用い、音楽の構造を使った”遊び”を開発できないかという方向にシフトしました。「遊びの中で学ぶ、発見する」「面白がってもらう」ことは、ムジタンツが大切にしている切り口の一つです。

(文:酒井)

台東区

2019年 10月30日(水)、11月6日(土)、11月28日(木)

子どもたちがとにかく楽しめる内容、そして時節のイベントである「クリスマス」をみんなで感じられるような場にしよう、という前提からプログラムづくりがスタート。チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」を題材に、その音楽と物語をどのように体験してもらうことができるのか。楽曲選び、空間の使い方、ワークの内容、プログラムへの導入方法……様々な観点からアイデアを出し合いました。
ムジタンツのプログラムにおいて、いかに参加者の能動的な態度を引き出せるか?という点は、どのプログラムでも常に共通して考え続けていることです。この台東区でのプログラムでは、「くるみ割り人形」の世界観に子どもたちを誘い込みつつ、その物語の一部になって(いわば「プレーヤー」の一人となって)音楽を体験してもらいたい、というねらいがありました。ゆるゆるミーティングを重ねる中で、そのような方向性の土台の上に皆で立ち、プログラムを具体化してゆくための基盤を共有します。

(文:山崎)

リハーサル

足立区

新型コロナウィルス感染症拡大のため中止となりました。

墨田区

2020年 1月15日(水)、1月17日(金)

リハーサルでは、バッハ作曲《インベンション8番》で5,6歳児と遊ぶことを目指し、プログラム内容を具体化し、その進行方法を探って行きました。《インベンション8番》の3つのモチーフを模した図形が描かれたカードを使ったカルタ遊びと、フルーツバスケットでは、5,6歳の反応を想像、妄想しつつ、言葉や進行の順番を丁寧にすり合わせて行きました。ここに墨田区チームではない、アトリエ・ムジタンツのメンバーが園児役として参加してくれたことも大変助けになりました。内容を組み立てていく段階には参加してないメンバーが「それは、わからん」とか、「これは、楽しい」など、率直な感想や意見をし、それに呼応し「じゃあこうしたらどう?」「こうしてみよう」とメンバー同士が学びあう場が自然と生まれていました。

(文:酒井)

台東区

2019年 12月4日(水)、12月11日(水)、12月15日(日)

作成した台本をもとにリハーサルを開始。全体の進行を確認しながら、楽曲の演奏や各コーナーで行うワークについて具体化してゆく段階です。今回のねらいは「くるみ割り人形」の物語の一部になって音楽を体験してもらいたい、というもの。参加者みんなに物語の登場人物になってもらおう!ということで、子どもたちもムジタンツメンバーも、「くるみ割り人形」に登場する役柄としてプログラムに参加するということにしました。
リハーサルでは、各々の担当する役柄の動きを確認し、また時には子どもたちの役としてワークに取り組んでみながら意見交換を行いました。実際に動きながらやってみるなかで、進行に無理がないか、ワークの難易度は適切か、投げかける言葉は適切か……などの検証をしたり、起こりうる状況について想定を重ねます。

(文:山崎)

実施プログラム

足立区

2020年 3月29日(日) 14:30〜 (中止)

場所:ポルテあすなろ(母子生活支援施設)
対象:ポルテあすなろ施設入居者、ポルテあすなろと連携している団体(子ども食堂、学習支援など)

概要:作曲家ラヴェルの晩年の作品、ヴァイオリンソナタ1番を中心にとりあげます。ラヴェルが大好きだったおとぎ話や、妖精、もののけの世界へ参加者を誘いながら、音楽に合わせて踊ったり、教育楽器を使ってラヴェルの音の秘密を探ったりします。また、プログラムの後半では、参加者がグループになって、地図を片手にラヴェルの森(ポルテあすなろ施設内)に宝探しにでかけ、ラヴェル作曲ヴァイオリンソナタの作品のエッセンスを集めに行きます。

(文:酒井)

コロナウィルス対策のため、協議の結果中止になりました。

墨田区

2020年 1月22日(水)、24日(金)

このプログラムは、J.S.バッハの音楽が持つ構造の美しさや面白さをテーマにデザインしています。小さなモチーフ(アイディア)が積み上がり、展開されていくプロセスを体験することで、参加者自らが作品全体の構造を体感し、それを面白がってもらうことを目的としています。バッハ作曲《インベンション8番》を用い、曲の構造について身体を使って可視化していくワークショップです。

興望館保育園では、年長さん(もみの木組さん)計32名を対象プログラムを実施しました。もみの木組さんを月齢で2組に分け、1回の参加者は16名とし、1日2ラウンドずつ2日にわたっての実施となりました。1日目の目標は、園児のみなさんとムジタンツメンバーが知り合うこと、ポリフォニーを体験してみること、インベンションの3つのモチーフを覚えてもらうこと。2日目の目標は、3つのモチーフにグループで身体の動きをつけ、インベンションのダンスを園児のみなさんと一緒に作ることとしました。

【1日目のプログラム】
・バッハのガヴォットでご挨拶のダンス
・バッハさんの紹介
・クアドリペット
ポリフォニー)を体験
(2つ以上のメロデイーが同時に絡み合う音楽)
・バッハのメロディーでカルタゲーム
・バッハのメロディーでフルーツバスケット
インベンション8番の3つのモチーフを覚える
・バッハ作曲 インベンション8番のダンス

【2日目のプログラム】
・1日目のふりかえり
・バッハのガヴォットでご挨拶のダンス
・音に合わせて動いてみよう
上行音型、下降音型、クルクル旋回する音型に合う身体の動きを考える

(ミニコンサート)
バッハ:インベンション8番 (ダンス付き)
バッハ:パルティータ3番より ガヴォット
バッハ / グノー:アヴェ・マリア

(文:酒井)

台東区

2019年 12月18日(水)

会場となる日本ホーリネス教団 上野教会に、子どもたちが集まってきました。まずは物語の世界へ入るための準備運動として、いくつかのステップを一緒に練習したり、プログラム内で登場するゲームを紹介するところから始めます。
そして、いよいよ「くるみ割り人形」本編がスタート。子どもたちは「シュタールバウム家のクリスマスパーティに招かれたお客さん」役として参加します。ムジタンツメンバーの扮する様々な登場人物、そしてピアノとヴァイオリンによる生演奏が物語を進行しながら、子どもたちも一緒に踊ってみたり、ゲームをしたり。
その後、短い休憩を挟んだのちにプログラムは後編へと移ります。ここではテンポの速い『トレパーク』にのせて手とカップを使ったダンスや、『コーヒーの踊り』にのせてひたすらゆっくり動くようなワークを紹介。速度の対照的なふたつの身体の動きに取り組むことで、普段やったことのない身体の使い方を体験しました。
物語の最後には、みんなで2階のチャペルへと移動。一歩足を踏み入れるだけで空気感の違いを感じられるような空間で、じっくりと演奏に耳を傾ける時間となりました。

【曲目とプログラム】

第一部
・《序曲》
・《行進曲》
・《ドロッセルマイヤーの登場》
・踊りの情景より《お人形さんの踊り》,《悪魔のパドドゥ》
・《クララとくるみ割り人形》
・《夜の情景》
・《くるみ割り人形とネズミの王様の戦い》

第二部
・《トレパーク(ロシアの踊り)》:コップを使ったダンス
・《コーヒー(アラビアの踊り)》:ゆっくりのダンス

第三部
ミニコンサート
・チャイコスキー作曲:《なつかしい土地の思い出》より《メロディー》Op42-3
・バッハ/グノー作曲:アヴェマリア

(文:山崎)

3区合同振り返りの会

2020年 2月6日(木)

3区のご担当者にお集まりいただき、合同で振り返りの会を実施しました。各区の課題、実施内容、実施先との連携の方法について共有し、来年度実施に向けての意見交換を行いました。

(3区のご担当者からのフィードバック)
・区によって全然違うプログラム内容になった
・この事業で社会課題を解決できるということであれば、そういったアプローチで取り組める場がほかにあるのかも考えたいなどのご意見をいただきました。
・音を考えさせるプログラムで、これをやりなさいというやり方ではない。居方がわからない子供がいることもまた大丈夫で情操教育としても大切なプログラム
・今後色々な可能性があるのではないか

(文:酒井)